株式会社モトックス
株式会社モトックスは、ワインを中心としたお酒の専門商社です。
その創業は1915年(大正4年)と古く、もともとは「元なしや」という乾物やお酒を小売りする商店から始まり、戦後はビールや清酒などを扱っていました。
1990年代からは他社との差別化を図るために主力商品をワインへと切り替え、会社名も現在のものへと変更。時代に合わせて事業を転換しながら成長を続けてきた会社です。
現在の全社員数は約180名、その約半数を女性社員が占める同社では、女性が働き続けられる環境の整備を行っている最中です。
今回は、女性社員が働きやすい環境作りや社風について、管理部 人材開発チーム チーフの滝田景子様に話を伺いました。
また、滝田様ご自身も育休から復帰して勤務していることから、そのご経験を通して感じた社内風土についてもお聞きしました。
女性が働きやすい環境の整備
私が入社した時の弊社は、今よりも社員の人数も少なくて、女性社員は結婚して妊娠や出産をすると退職する方が多かったように思います。けれど今は当時よりも社員が増え、もちろん女性の数も増えています。そういう社内の状況が背景にあり、もっと女性が長く働き続けられるように環境を整えていくことになりました。
そして、2014年から子育て支援制度を導入したんです。この制度により小学校就学前までのお子さんを持つ社員は、残業をしない形の勤務や時短勤務を選択できるようなっています。
それから制度ではありませんが、実際に復帰して子育てしながら働いている先輩ママさんの経験談を集めた『働くおかんバイブル』も作りました。子どもを保育園に入れるまでのステップや、復帰後の働き方のタイムスケジュールなどの具体的なノウハウを、これから産休・育休を取る人に共有するためです。
子育て中の女性社員の情報交換の場
実は、私自身が昨年の4月に育休から復帰して、まだ1年経っていないところなんです。
入社した当初は営業職で、大阪・東京で合計4年半ほど、大手の百貨店や酒屋やスーパーなどを担当していました。その後人事に移動して、新卒採用や先ほどご紹介した子育て支援の制度を検討する業務を担当した後に、産休に入ったんです。
復帰後は社内の労務管理を担当しています。復帰から半年は時短勤務を、現在は残業無しのコースを利用中です。
実際に子どもがいながら働いてみると、困る場面もわかってきました。
子どもが熱を出して休むこともありますね。最近は常に「明日休むかもしれない」と思って、業務を前倒しで進めて、明日できることも今日やってしまうようにしています。
そしてどうしても休まなければいけない時は、以前労務管理を担当していた同僚と上司にメールで今日やるべきタスクリストを送るようにして、情報共有をしっかり行うようにしているんです。
社内では、子育て中の女性社員で集まってランチ会をすることもあれば、休みの日に集まってワインを飲みながら子育ての情報交換をすることもあります。これから出産して育休を取る社員も呼ぶこともあるんですよ。
そういう場で先輩のママさん社員に悩みを聞いてもらったり、もう少し成長したらどういうことがあるか教えてもらったりして、とても助かっていますね。
こういう集まりは会社の取り組みや制度という堅いものではありませんけれど、モトックスはもともとそういう相談がしやすい風土の会社なんだと思います。
今は人事という制度を作ることができる立場にいるので、まだある課題に取り組んでもっと時間の融通が利く形も考えていきたいです。実際に自分が経験していることも活かして、社員がより働きやすい会社にしていきたいと思っています。
企業情報