株式会社東研サーモテック/熱処理の草分け企業が立証する、採用とは

オオサカジン運営事務局

2017年10月01日 18:22

株式会社東研サーモテック

この世の中に熱処理が無かったら?

自転車のチェーンは500m走れば壊れます。
誰もが使ったことのある資料をまとめる文具のクリップ。
一度広げたクリップは広がったまま。バネ性を生み出しているのも熱処理の技術。

何故?

熱処理をすることで金属の性質を変化させ硬度をあげることができるのです。
世の中のあらゆる金属材料に熱処理は欠かせないのです。

株式会社東研サーモテック(大阪市東住吉区)の技術は、大手63企業の自動車部品、建設機械、家電、工具・刃物、スポーツ用品や文具にいたる、あらゆる金属熱処理の認定工場として活用されています。

その技術を支えるのは女性や障害者。

今回、総務部の大麻 衛様に、多様な人財活用についてお話を伺いました。

みんなが活躍するステージを用意

現在女性従業員は146人。
全従業員830人の約2割が女性。

当初は男性が多い職場で、女性従業員がパフォーマンスを発揮できるのか心配でしたが、現在は熱処理、品質管理、生産管理、営業、事務と幅広い職種で活躍してます。

特に品質管理業務では女性特有なのでしょうか?とても注意深く、慎重で細やかに行われます。熱処理工程の特殊塗料付け担当者も女性です。20年のベテランになりますと職人ですね。やはり繊細な作業は女性に向いているのかもしれません。その一方で女性は男性と異なり、体力の面では劣ります。そこで現場では、クレーンなどの補助装置を設けて女性も男性同様活躍できるよう環境整備を行いました。




重度の障害を持つAさんの活躍

障害者雇用も、期待していた以上の成果をもたらしてくれています。

三重工場では中度の知的障害をお持ちの方を採用しました。先ずは勤務開始の1週間は施設の補助員とタッグを組みOJTからスタート。

はじめは部品をトレーにセットする作業です。
補助員の指導は初動について基礎的な研修からはじまります。

「手袋を付けます。その次はどうしますか?」
「では、次の工程にうつるにはどうするの?」と、動作の手順を1から教えます。

健常者のOJTと比べれば研修期間は長いです。丁寧に研修を重ねることで作業をする側も現場も不安はなくなります。
しかも彼らは常に一定のスピードで作業をし続けます。集中力の持続時間が健常者とは異なり各段に長いのです。
お互いの特性を活かし、補いながら生産性を上げるのがポイントです。

シンプルな社会

それぞれが持つ多様な能力を100%活かすことはどんな職場でも求められますが、それを実践することは現実的には難しいかもしれません。

株式会社東研サーモテックでは一緒に働く私達がそれぞれを尊重し、能力特性や個性を延ばす努力を欠かしません。

そしてようやく気付きます。

一緒に働く私たちがもっと俯瞰で社会を見渡せば、複雑な世の中もシンプルに見えます。

より良い人間関係がよりよい社会を形成しているんだと。




編集部後記

株式会社東研サーモテックは、女性や障害者だけでなく、高齢者雇用、タイ、マレーシア、中国、メキシコにも巨大な工場を持つ国際企業でもある同社では外国人雇用も行っています。

株式会社東研サーモテック独自の採用戦略と多様な価値観を尊重する改革マインドは80年以上の永続経営を立証しています。

企業情報

株式会社東研サーモテック
〒546-0041
大阪府大阪市東住吉区桑津5-22-3
TEL:06-6719-2812
http://tohkenthermo.co.jp/

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