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変なホテル 大阪心斎橋・西心斎橋/恐竜がおもてなし!ロボットをスタッフとして戦力化したホテル


変なホテル 大阪心斎橋・西心斎橋

変なホテル…?デザインやコンセプトが変なの?サービスが変なの?湧き上がる疑問を抑えずにはいられないこのネーミング。

『変なホテル』はH.I.S.ホテルホールディングスが運営するホテル。2015年3月ハウステンボス1号棟を皮切りに全国に広がり、関西は2019年2月、心斎橋に初上陸しました。最新技術のロボットやシステムの活用で世界初のロボットが働くホテルとしてギネス認定もされた今注目のホテルです。

今回は変なホテル大阪 心斎橋 統括マネージャー 外屋敷 忍さんに変なホテルの実態やロボットとともに働く上での工夫、昨今の人財不足に対するロボット活用の効果などを聞かせて頂きました。



リアルな恐竜がお出迎え!


ホテルに入った瞬間から、恐竜やロボホン、ホログラムなどのたくさんの最新技術がお出迎えしてくれました。

オオサカジン編集部:
『変なホテル』ということですが、何がどう変なのですか?



外屋敷さん:
変なホテルの「変な」とは、「奇妙な」という意味ではなく、「変わり続けることを約束する」という意味です。先進技術を導入し、ワクワクと心地よさを追求した、世界初のロボットホテルなんですよ。

フロントでは、多言語対応のロボットたちがチェックイン・チェックアウトの手続きを行います。ロボットの対応ですが、どこか温かみを感じる仕草や動きに、心をくすぐられると思います。


オオサカジン編集部:
そんな意味があったんですね!
変なホテルがここ心斎橋にオープンしてはや3ヶ月ですが、関西初上陸にあたって苦労した点はありますか?


外屋敷さん:
H.I.S.はもともと旅行会社です。当然ホテル運営の経験のない人間が大半でした。旅行業界の言葉とホテル業界で使う言葉が違うという部分は、大変で手探りでした。
ただ、ホテルとして「こうしなければならない」という概念がないので、ホテル運営経験者の声も聞きつつも、変なホテル心斎橋独自のスタイルを作り上げていくことができたのはいい部分かなと思います。


オオサカジン編集部:
心斎橋は、かなりリアルな恐竜のロボットがお出迎えしてくれますね!エリアによってロボットの種類は違うのですか?



外屋敷さん:
浜松町など首都圏にあるホテルは、ビジネスパーソンに多く利用されているので女性のロボットを採用しています。ここ心斎橋のホテルは観光地でありレジャーとして利用をされる方が多いです。そのため、お子様を含めてみなさんで楽しんでもらうために恐竜のロボットを採用しています。


オオサカジン編集部:
かなりリアルな恐竜ですよね?(笑)



外屋敷さん:
そうですね、泣いてしまうお子様も多くいらっしゃいますよ(笑)


ここで、実際にチェックインの疑似体験をさせてもらいました。
なんとこの恐竜、4ヶ国語を使いこなし、チェックインやチェックアウトを行うそうです。思っていたのと違う(!)高い声色で迎えてくれる恐竜のお喋りやコミカルな動きは必見です!



インバウンドやファミリー層だけでなくビジネス客も


オオサカジン編集部:
利用される方はどんな方が多いですか?



外屋敷さん:
最近は、平日はビジネス客の方も多いですよ。心斎橋駅から徒歩3分という好立地なので何かと便利です。海外の方は1割ほどいらっしゃいます。


オオサカジン編集部:
意外にも、ビジネス客も多いのですね!
ここ心斎橋のホテルの魅力はどのようなところですか?



外屋敷さん:
部屋のコンセプトが、『葉』『木』『石』を連想させる素材と色彩を使い、有機的な癒しで包み込むデザインになっています。また『日本文化の発信』を意識し、漫画の『コマ割り』や『吹き出し』もデザインとして取り入れています。
ホテルの部屋は16㎡なのですが、内装は色彩効果によって広めに見える作りになっています。白、緑などの色を使って自然の癒しがテーマになっています。

ベットは、フランスベッドさんと共同開発したマットレスを使っています。このマットレスは、2020年東京オリンピックの選手村にも入るマットレスなんです。とても寝心地がいいですよ。癒しと快眠の部屋です。
また、またLGスターラーというクローゼット型のホームクリーニングが導入されている部屋もご用意しています。



オオサカジン編集部:
いいマットレスを使っているんですね!1日の疲れがかなり取れそうですね。ビジネス客が多いのも頷けます。


ロボットとともに働き方改革


オオサカジン編集部:
では、恐竜とともに働く上で苦労はありますか?



外屋敷さん:
恐竜自体が故障する、というのはないのですが、以前は精算機やタブレットの故障や断線がありました。また外国籍のパスポートをうまく読み取らないことであったり、予約されている名前と実際のファーストネームとファミリーネームが逆で認識できなかったり、という通信状況のトラブルがありましたが、今では解消されましたね。


オオサカジン編集部:
相手が機械ゆえの苦労ですね。



外屋敷さん:
今後、変なホテル西心斎橋(アメリカ村)ではロボホンが話し相手になってくれる『ロボホン*ルーム』もオープンしました。


ロボホン*とは…
シャープ社の人型ロボットとスマートフォンが合体した製品。19.5センチの身長で二足歩行し、web検索や地図検索、メモ、アラームなどスマホとしての機能も兼ね備えているだけでなく、対話のできるハイスペックなロボット。






オオサカジン編集部:
まさにエンターテイメント性・アミューズメント・ホスピタリティ全てが一体となったホテルなんですね!
ロボット導入にあたって働き方は変わりましたか?



外屋敷さん:
ホテルの人間がフロントに立たないことで、慣れているお客様であればホテルの人間の誰にも会うことなく、チェックインからチェックアウトまで終わらせることができます。そのため、やはり人手不足対策という部分は大きいですね。

また、全ての部屋にはタブレットが設置されており、無料で使うことができます。空調や照明、テレビなどと連結させ一括操作が可能です。このタブレットによって、客室とのやりとりやサービスを最低限に抑えることができています。


オオサカジン編集部:
お客様に、より喜んで頂きスタッフの効率化が図れるのであれば、ロボットは有効な手段ですね。



外屋敷さん:
ロボットによる付加価値の提供ですね。

これからも変わり続けるホテルとして成長を


オオサカジン編集部:
新入社員の方は、旅行会社に就職する!と思って採用されるわけですよね。方向性の違うホテル勤務の可能性があることについて、何か働きかけるのですか?新入社員であれば、断りにくいのでは、とも思うのですが。



外屋敷さん:
勤務場所について、打診は最初にしますよ。
新入社員ですが…みなさん断るときはしっかり断ります(笑)


オオサカジン編集部:
そうなんですね(笑)
変なホテルとしての今後の展望はどのようなものでしょうか?



外屋敷さん:
2023年までには、全国に変なホテルを70は増やしたいですね。もしかすると、地域によっては人間のサービスが受け入れられる場所もあるかもしれません。そんな時は、ロボットがいるホテルではなく違う形での「変なホテル」として存在するかもしれません。
いずれにしろ、変わり続けていくと思いますよ。


「ゲスト客のお子様が喜んでもらえる様に拍手するかわいいらしいロボットを設置したけど、拍手の音がうるさくてやめました。」
穏やかな笑顔で、ホテル運営について語る外屋敷さん。
そのお顔はホテルづくりを自らを楽しんでおられ、だからこそ楽しい空間が創造されているんだなあと実感。
これまでのがんじがらめのホテル経営ではない、創造的で自由な発想を持った変なホテル。
どんな方向に変わり続けていくのか楽しみです。


企業情報

変なホテル大阪 心斎橋
大阪府大阪市中央区南船場3丁目5番2号
TEL 06-6281-3950
https://www.hennnahotel.com/shinsaibashi/

変なホテル大阪 西心斎橋
大阪府大阪市中央区西心斎橋2丁目10番16号
TEL 06-6211-5600
https://www.hennnahotel.com/nishishinsaibashi/